日本経済新聞の報道によると、ソフトバンクとみずほ銀行が提携した個人向けローンが2017年9月から融資開始されるとのことです。

事業は両社が出資した「Jスコア」が担いう、社長にはみずほ銀行の執行役が就任しています。

新会社のAIでは、みずほ銀行とソフトバンクが保有する銀行口座情報の預金残高・入出金履歴(ATM利用回数)や携帯電話の支払い状況、職歴などを分析し、信用力を点数化し、最短30分で融資を行うとしています。

1000点を上限とする点数により貸出額や金利を決定し、貸出額は総量規制を鑑み、年収の1/3までとなるとのことです。金利は一般的なカードローンよりも安価に設定することを目指しているとしています。

現時点で新会社は個人向けのカードローンやフリーローンから事業展開していく見込みですが、2016年9月の発表時点で、ソフトバンクの孫社長が住宅ローン審査への応用も抱負として述べていることから、動向が気になるところですね。

両者では日本初のスコア・レンディングを提供することを目指すとしています。ローンの審査にはビッグデータと人工知能(AI)を活用、従来は融資対象外だったユーザー層にも融資対象を広げるとしています。

ソフトバンクグループの孫正義社長は将来的には住宅ローン審査にも対応していきたいと抱負を述べています。

 

人工知能(AI)を活用した金融サービスに関しては、2016年8月にソニー銀行が住宅ローン審査に人工知能(AI)を活用し、住宅ローン審査にかかる期間を短縮することを発表、2016年9月には住信SBIネット銀行が日立と提携し、AIを使った住宅ローンなど個人向け融資の審査システムの実証実験を始めると発表するなど金融機関でのAI活用が大きなうねりとなっています。

マイナス金利政策で住宅ローンを含めた銀行の貸出金利は低下する一方ですので、銀行が貸し出しに掛かるコストを削減しようという試みは今後も続くとみてよいでしょう。

 

また、auじぶん銀行のようなネット完結型の住宅ローンで契約完了までの期間が飛躍的に短縮されるサービスが今後広がることは間違いなく、最新技術の活用は今後も各行で続く可能性が高いでしょう。

メガバンクが出資するauじぶん銀行PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)の存在を考えても、Jスコア社が銀行業や銀行代理業の免許を取得し、住宅ローンのサービスを開始する可能性もあるのかもしれません。