(2017年5月11日更新)

 

■ 住宅ローンの保証料とは?

当サイトでは、住宅ローンの金利を比較する際に「実質金利」という表現を利用しています。これは、各金融機関ごとに商品性が異なる住宅ローンを比較しやすくする為に選んだ表現方法です。つまり、住宅ローンには表面上の金利以外に必要になるお金があり、それらをできるだけシンプルに比較するために、住宅ローンの金利に算入したものです。

 

その住宅ローン利用時に必要となる費用の代表格に住宅ローンの保証料があります。このコラムでは、住宅ローンを選ぶ時に無視できないこの保証料とその計算方法などについて取り上げてみたいと思います。

 

「保証料」というぐらいですから、何かを保証してもらうために必要になるお金という印象を受けますね。まず、この「保証の仕組み」について確認してみましょう。住宅ローンの保証とは、住宅ローンの借り入れを行う人(つまり、私たち)が、万が一住宅ローンの継続的な返済ができなくなったときに、私たちに代わって保証会社が銀行(金融機関)に住宅ローンの支払いをしてくれる制度です。

 

ここで勘違いしないようにしたいのが、保証会社が代わりに返済してくれたとしても、私たちが返済を免れるわけではないという点です。単に私たちが返済しなければならない相手がこれまでの銀行(金融機関)から保証会社にかわるだけです。

繰り返します。住宅ローンの返済が滞ってしまうと、銀行に保証会社から残りの住宅ローンの残金が支払われます。一方で、保証会社は支払った残金を私たちから回収しますので、単にそれまで銀行に対して支払い義務があった住宅ローンの返済が保証会社に移るだけです。

 

住宅ローンに限らず、お金の貸し借りの話で登場する言葉に「保証人」という言葉を聞いたことはあると思います。保証人とは、お金を借りた人がもし返せなくなったら私が返済しますとお金を貸す側に保証する人のことです。例えば、100万円を借りたときに両親や親せき・友人に保証人になってもらった時のことを考えてみましょう。あなたがお金を返せなくなって、保証人が全額を立て替えて返済してくれたとしても、その保証人には出来る限りお金を支払う(返す)ことになると思います。

 

保障会社とはカンタンに言うと、この保証人の代わりの役割を果たす企業です。住宅ローンを貸し出す銀行としては、保証会社があなたの保証人になってくれて、住宅ローンで貸し出したお金の未回収リスクが少なく済みますので安心してお金を貸せる、というわけです。

 

■ 住宅ローンの保証料の費用の計算方法と概算は?

住宅ローンの保証料の計算方法は銀行により少し異なりますが、メガバンクや地方銀行であれば、大きな金額の差はありません。住宅ローンの審査結果によっては水準が変わってくることもあるようです。また、保証料は「住宅ローンの借り入れ時に一括で支払う、一括前払い型」と「金利に上乗せする事で毎月支払う、金利上乗せ型」の2つがあります。保証料の金額は、借り入れを行う金額と借り入れ期間によって異なり、概算としては以下の金額程度となります。金利上乗せの場合は0.2%上乗せされるのが一般的ですので、0.2%の上乗せで計算しています。

 

保証料の目安(期間:35年)
借り入れ金額 一括前払い型

金利上乗せ型

(年0.2%上乗せ)

3,500万円 72万円 124万円
3,000万円 61万円 106万円
2,500万円 51万円 89万円
2,000万円 42万円 71万円

 

 

■ 住宅ローンの保証料を比較するには?

保証料がかかる一般の銀行であれば、上記の保証料の目安の表の金額から多少ずれる程度と思っていて良いでしょう。一方、auじぶん銀行住信SBIネット銀行ソニー銀行イオン銀行などの銀行は保障会社を利用しませんので、保証料がかかりません。また、フラット35は国策で推進されている事もあり保証の仕組みが整っているため、一律で保証料が不要となっています。

保証料という観点では比較するまでも無く有利である事はわかると思います。また、りそな銀行が保証料を銀行が負担する仕組みの住宅ローンを提供しています。

 

<保証会社を使わないことと保証料を銀行が負担することの違いについて>

保障会社を利用しないから保証料がかからないということと、保証料を銀行が負担するから保証料を支払う必要がないことは、似ているようですが構造が違うことがご理解いただけると思います。銀行の観点では「返済が滞った住宅ローンに対する処理を自前でやらなければならない」のが前者、「返済が滞った住宅ローンに対する処理は保証料がかかる住宅ローンと同様に保証会社に依頼できるのが後者」です。保証会社の利用有無が住宅ローンの審査に与える影響は、どの金融機関も明示していませんが、返済が滞った際に自分たちの労力で解決しなければならない前者の住宅ローンの方が理論上は審査が厳しくなると考えられますね。

 

もちろん、保証料の比較だけで住宅ローンを選ぶことはできませんが、保証料の金額が住宅ローンを比較する為に無視できない金額だということは理解いただけたのではないかと思います。表面上の金利を比較するだけでなく保証料も組み合わせてしっかりと住宅ローンを比較するとようにしましょう。

 

住宅ローンの保証料は戻ってくる?(保証料の返金・返還)

さて、先ほどの表のとおり、住宅ローンの借り入れ期間によって必要となる保証料は違います。もし、住宅ローンの借り換えを検討している人で、今の住宅ローンの保証料を一括前払い式で支払っている場合、住宅ローンの借り換えと同時に残り期間に応じた保証料が返金されてきます。

実は、数年前に保証料のかかる銀行で住宅ローンを借りてしまっていたとしても、早期に借り換えを行うことで返金される額が増えることになるのです。一度払ってしまったからと言って、それは手遅れになるわけではありません。例えば、ソニー銀行などの初期費用が非常に少ない銀行に借り換えた場合、借り換え時に必要になる費用を全て返金される保証料で賄える可能性も十分あるのです。

 

■ 保証料無料のおすすめ住宅ローン

auじぶん銀行公式サイト

ソニー銀行公式サイト

住信SBIネット銀行公式サイト

イオン銀行公式サイト

 

■ フラット35は保証料無料!

住信SBIネット銀行公式サイト(フラット35)

楽天銀行公式サイト(フラット35)

 

■ 保証料を銀行が負担!

りそな銀行の住宅ローン(ネット専用)