衆議院、参議院において早稲田大学・政治経済学術院特任教授の原田泰氏を起用する政府の同意人事案を賛成多数で可決しました。 市場で今回の人選が話題になっています。 その理由と住宅ローン金利への影響を見ていきましょう。

 

まず、原田教授は現在、政府日銀が展開する金融緩和を提唱するリフレ派の中でも岩田規久男・日銀副総裁と並ぶ代表的な論客であり、岩田氏や浜田宏一・米エール大名誉教授との共著がある方です、 つまり、今後の金融緩和継続や拡大に「YES」と言う人選を政府がしたわけです。

 

昨年2014年10月31日の金融政策会合では5対4の僅差で追加緩和策を決定した経緯があり、アベノミクスにより日銀審議委員の政策が大きくリフレに依っているとはいえ、今後どの程度金融緩和するのか?など温度感には微妙な溝が生じているのは確かです。 今回の人選が、こうした溝を埋める役割があることは明らかであり、この動くは政府が手動したものです。 もちろん、日銀の黒田総裁や岩田副総裁がこうした人選を認めたこともしっかり認識する必要があるでしょう。

今回の人選は、今後も金融緩和を続けるというマーケットへの明確なメッセージとなります。

 

政府日銀が掲げる2%の物価上昇がなかなか達成できる状況にもないため、今後も大規模な金融緩和は継続されるでしょう。 一方で政府日銀が作り出す、人為的な低金利が影響に続くことはあり得ないということも理解しておきましょう。

これから住宅ローンを新規で借りる方、借り換えをする方に抑えていただきたい考え方は

 

①金利上昇リスクを許容した上で変動金利や短期固定金利を借りる

過去10年間、住宅ローン借り入れをした方で最も「得をした」のは変動金利を借りた方です。この低金利は永遠ではない、いずれ金利は上がると言われ続け、結果的に金利は下がり続けています。 しかし、その下限にあるため、「そろそろ」という考え方もできます。 定期預金では金利が付かないから、株やFXで資産運用する!という方には考え方が向いているかもしれません。

変動金利比較は当サイトの  「【変動金利を徹底比較】 借り換えにおすすめの住宅ローンとは | 2015年3月」  を参考にしてみてください。

 

②いずれ金利は上がるから低金利のうちに長期固定を借りる

安いうちに借りる!という投資行動の基本からいけば、現在の金利水準で長期固定金利を借りることは合理的な判断といます。 また、リスクをとにかく抑えたい!という方にはこの考え方が向いているかもしれません。

長期固定金利の比較は当サイトの  「【今がチャンス!?】フラット35からフラット35への借り換え」 を参考にしてみてください。